日経サイエンスNo277『こころのサイエンス』に面白い記事がありました。
題名は『人間だけがおしゃべりな理由 「のど」と「くち」が秘める意外な能力』となっています。
人間のように複雑な言葉を話せる動物は(今のところは)存在しません。
これだけ複雑な言葉を話せるようになった要因を、人間の体の構造と他の類人猿の構造を比較して探っています。
大阪大学人間科学研究科教授の西村剛氏によると、他のサルには存在していて人間には存在しない器官があります。
その器官は『声帯膜』と言い、喉に存在します。
この膜があると、振動が不安定であるが大きな音を出せる。
一方でこの声帯膜が無いと、大きな音(つまり大きな声)は出せないが、安定した振動の音を出せる。
この安定した振動の音を出せる事が重要になります。
以下に西村教授の言葉を引用します。
『一方ヒトは、音の高さや長さではなく、母音や子音といった音素を素早く切り替え、それらをつないで声を出す必要があります。安定した音源があって初めて、毎回正確に様々な特徴を持った音を生み出し、伝えることができるわけです。』
日経サイエンスNo277 P.110より引用
面白いです。
確かに再現性が無い音≒言葉を使っていたら、今の社会生活を安定して営むことは出来ないです。
『りんご』を表現するときに『り↓ん↑ご↑』や『り↓ん↓ご↑』、『り↑ん↑ご↓』など音の高低が毎回違っていたら、単語だけを言われた場合は通じますが、長い文章や複雑な文章になったら伝えることが困難になります。
安定した音、声を出せることが出せる事が会話を通したコミュニケーション能力を向上させた事は驚きですね!
ヒトに限ったことではないですが、その生物に特有の形質を知る事は面白い事です。