保護者から言われて驚いた話

塾で働いていると、子供達だけでなく保護者とも会話をする事が多々ある。

 

 

その中で悪い意味で驚いた内容が幾つかある。

 

 

そして、その発言をしていた家庭の子供の様子も書いてみたい。

 

 

これは、そのような教育方針の家庭の子供がどのような姿になるのかを示す具体例になると思うからだ。

 

 

【家庭①:子供を怒るのがめんどくさいお母さん】 

 

ここは面談の初期段階から驚かされっぱなしだ。

 

まずは、極力宿題を出さないでくれと。

何故なら、家で宿題の管理をするのが面倒だし、それで怒るのも疲れる。

だから、宿題を出さないで欲しいと言われたのだ。

そのため小学校の宿題はほとんど出したことが無いらしいのだ。

 

これを言われたときは頭が真っ白になってしまった。

それでどうやって成績が上げられるのだろうか?僕は魔法使いではないぞ?

と思ったが、雇われて塾長の悲しい所。

受け入れざるを得なかった。

 

 

この家庭の子供の学力はというと、相当低かった。

小学校のカラーテストでも80点以下が当たり前。

中学校に上がっても、学年平均から大きく下回る点数。

 

生徒は妙にプライドが高く、自分のレベルに合わないところをやりたがる。

また、出来ていると認識しているところも、実は出来ていないという事が多くある。

つまり基本が抜けているのに、基本は出来ていると思ってしまっている。そのため難しい事をやりたがるのだが、基本が出来ていないから解けるわけもない。というサイクルに入っているのだ。

 

 

定期的な面談で、その旨を伝えたいのに定期的な面談には顔を出さない。

 

 

ただ、僕の怠慢も大きかった。

 

 

そんな話し合いの場に立ってくれる家庭では無かった。

 

 

だから、書類の提出がなかったら、そのまま流してしまった。

 

 

伝えるべきことを伝えなかった家庭。

 

 

だから、僕にも非がある。

 

 

結局、ここのご家庭は塾を辞める事になった。

 

 

お母さんの希望、『市内の高校を最低3つはいける状態にしてあげたい』という事を最後教えてもらった。

 

 

その希望を聞くと、申し訳ない気持ちが大きくなる。

 

 

だからこそ、入塾の段階で伝える事は伝えないと、と感じた。

 

 

最後、自分の感想になってしまった・・・。

 

 

纏めると、

 

 

子供が課題をやらないのを放置する事は絶対にやってはいけない事。

自己責任と言えば聞こえはいいが、まだ成長の途中にある子供に大人と同じことを課すのは明らかに間違えている。

先を見通す力は、よほど達観した子供出ない限り、持つことは出来ない。

だから、課題をやらない事に対して正しく𠮟るのは保護者として当然の事。

それを放棄すると中学校の勉強で一気に躓き、子供の高校進学の選択肢もほとんどなくなってしまう。

 

 

『友達のような親子関係』なんて幻想にしか思えない。

 

絵に描いた餅は美味しいかもしれないが腹は膨れないのだ。