『脳科学・神経科学と少年非行-友田明美-』を読んで感じた事①

先延ばしに関する本で、脳の発達についての記述が多い。

 

また、脳の発達は10代が活発である。

 

僕の携わっている仕事は教育であり、10代の人達を相手にしている事がほとんどだ。

 

そのため、10代の脳の発達に関心が高くなっている。

 

ネットブラウジングをしている中で、興味深い文書があった。

 

脳科学神経科学と少年非行 -友田明美 福井大学-

 犯罪社会学研究 第42号 2017年

 

 

この文書は10代の脳の発達がどのように行われるのか、また脳発達が行われる過程の中で問題となる愛着障害についてのデータが纏められている。

 

記述はどれも勉強になるものばかりだが、特に印象に残った個所が幾つかあった。

 

書籍の時と同様に纏めていきます。

 

【1つ目】

~情報の統合や論理的思考、その他高度な機能をつかさどる部位(前前頭皮質)は最後に成熟する。要するに大脳皮質は成熟するまでにかなりの時間を必要とする。

13ページより引用

 

 

 

これは脳科学の人達からすると、一般的な事実であるそうです。

 

今まで見てきた雑多な情報(経験則に基づくものなど)にも同様の事が書いており、改めてそれらの情報が科学的に正しい考え方であると確認できた。

 

やはり、10代は非常に重要な時期である。この時期の過ごし方は本当に重要なんだ。

 

 

【2つ目】

脳の発達過程には、遺伝子と環境の相互作用が不可欠である(Bouchard & Loehlin 2001 ;Bradbury 2005).

 

13ページより引用

 

 

 

なぜ、この部分が印象に残ったのか。

 

全く言語化が出来ない。既にこの部分だけで10分以上の時間を費やしているにも関わらずだ。

 

それだけ、繊細で注意深く考えなければいけない問題が孕んでいるためだ。

 

もう少し考える。

 

 

【3つ目】

犯罪抑制力に関わっている背外側前頭前皮質(DLPFC)は大脳皮質の中で最も成熟が遅く、20歳代初期に成熟にいたる(Giedd 2004).

 

13ページより引用

 

 

 

これまた、大事な知見です。

 

20代まで未発達な人間がいる可能性が示唆される。

 

偏見に満ちた考え方ではあるが、親が子供の好き勝手にさせている家庭は子供が犯罪を犯しやすい感覚がある。

 

だから、この考え方は凄く納得のいくものだ。

 

 

これまたブログが長くなります。

また記事を建てます。

後半へ続きます。